ご縁あって2本目のfed28mm
ご縁あって2本目のfed28mmの分解・清掃をさせていただきました。
2本目ですから、勝手知ったる、、といけばいいのですが、とにかく古いレンズでグリスが固着していたりネジが動かなかったりで、大変でした。
このfedは、巷で言われる“戦前もの”らしく、つまりフランジバックが大体28.5mmくらいに合わせてあるレンズのようで、ピントリングロック位置で無限遠が来ない。
無限遠がくる位置は、なんとこの位置。
しかも、L39マウントなのですが切ってあるマウントねじ切り線条のピッチが一定でないらしく、ライカバルナック型のマウントだときっちり最後まではまらない、、、、、。
(友人曰く、手切りじゃないかと、、、、つまり機械で加工したのではなく手でネジ切りしたのではないかと言っておりました。)
僕のキャノンPや某社のマウントアダプターだとマウントねじ切りに遊びがあるらしく、しっかり装着可能。
ボディーを選ぶレンズ、、なのでした。
僕のレンズであれば、ロックを削り取ってピンの位置を変えて本来の無限遠位置で距離計を連動させようと思うんですが、預かりものなのでそのまま。
こういった古いレンズは次の世代に受け継ぐ文化遺産ですから、壊さずに済めばそのほうが良いとも言えるわけで、色々なことを考えると加工するのにも勇気が必要ですね。
ちなみに僕自身が所有するfed28mmは戦後タイプらしく、無限遠とロックが一致し、ライカバルナックでもなんでも装着可能です。
さて、そんなfed28mmですが、絞りをf9まで絞ると急激に被写界深度が深くなり“見かけ上の無限遠位置”であってもピントが来ます。
さてさて、話は変わって道具。
高価な道具は材質が違いますから、手に伝わってくる感触から違います(これ、本当ですよ。)。
しかし、僕のようなアマチュアが道具に懲りだすと終わりが見えなくなります、、、、
そして、カメラの修理って買ったままで使える道具ってとても少ないんです。
ほとんどが先端を加工しなくてはいけない。
ですから僕の場合、加工してももったいなくない、安い道具を使います。
ドライバーなんかも砥石で丁寧に先端の厚みを薄くしたり、幅を細くしてネジにあうように加工します。
自分に合う、自分だけの道具を作るわけです。
僕が唯一、今の職業でよかったなぁと思うのは削ったり、穴をあけたり、これだけだったりして。
トホホ、、、、、。