久しぶりの都写美
『たたずむひと』 ニコンD50 トリミング
露出を確認するためにワンショット。ノーファインダー。
これがたまたまグッド・ショット。
撮りたいと思うときには撮れず、どうでもいいときに手元に転がり込んでくる。
“瞬間”というのは時にきまぐれ。
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1ヶ月ぶりの都写美。
本当は菊池先生のギャラリーOPENということで白馬へ出かけるつもりだったのだが、家人が海外へ行くと言うので急遽駅まで見送りに。
結局、時間が中途半端で、都写美にいくことにした。
都写美・友の会に入会しているので、B1と3Fは無料。2Fのみ有料(割引)。会員になっていると2Fの喫茶も格安で利用できるので都写美には“だべりに”行くことになる。しかも4Fの図書室では様々な雑誌や書籍が見放題である。
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2Fでは中村理策さんの個展が開かれている。
個々のブログでも色々な感想が述べられているが、僕の感想をふたこと、みこと。
僕が光と影を表現する場合、露出はかなり切り詰めてアンダーにすることがほとんどであるが、中村さんは露出をオーバーにして表現している。これは僕にはかなりのカルチャーショックだった。こういう表現もあるんだなぁと。
また、風景写真の常識だと絞りを絞り込むことで被写界深度を深くしパンフォーカスで表現することがほとんどであるのに対し、中村さんは被写界深度を浅くすることで見せたい部分を強調し立体感を出すことで成り立っている。
そして中村さんは、どうすれば作品を引き立てて効果的に見せることが出来るか、どうすれば作品が栄えるのか、作品の見せ方を知っている写真家だと思った。
展示室入ってすぐの、マッチを手にする写真、そして展示室後半の、雪面を撮った写真と消え入るような雪面の影を撮った作品。気に入りました。
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その後、学芸員の方に都写美の建物内を案内していただきました。
写真の搬入口から保管庫、暗室を含むレクチャールーム、館長室から学芸員の方の部屋まで。普段立ち入ることが出来ないところを見学・説明を受けてとても有意義でした。
キューレター・チョイスでは昭和をになった写真家たちの代表作(都写美収蔵品)がわかりやすく展示されてとてもよかったです。
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さてさて、写真展が行われている都写美では“生花おことわり”というのがあります。
よく、他のギャラリーでも“生花おことわり”はありますが、都写美の場合はなぜだかわかりますか??
実はこれ、写真やネガ・ポジを保管するうえで問題となる『虫害』を防ぐためなんだそうです。
都写美で保管されている写真やネガ・ポジの保管状況も特別で、温度はそれぞれ10℃、20℃ 5℃。湿度も下げられ壁や床材は化学物質が使われていない素材を使用。写真を入れておく箱も中性紙を用いた特殊な箱と言うことで、「へぇ~、へぇ~」と感心しきりでした。
もちろん、防火設備も万全。
僕の写真は、ネガもポジも紙袋に入れてあるだけですから・・・・・・・。
気をつけなければいけません。
実に有意義に過ごした半日でした。
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